202号室の、お兄さん☆【完】

し、知らなかったとはいえ、合コンも初体験です……。

岳理さんには、友達とご飯だと言ったのに、嘘みたいになってしまいました。


「まぁ、儂らだから問題無かろう。それより、これ」

そう言って、ドラガンさんはネクタイを外しました。


「?」

「儂、目隠しするから、皆逃げろ。目隠しして誰か当てるゲームじゃ」

……?

「日本の古き良きゲームではないか! ほれほれ!」

そう促され、テーブルをリヒトさん達が端に寄せると、ドラガンさんはウキウキと目隠しをしました。

亜美ちゃんと利江ちゃんは、ドラガンさんに追いかけられながらも、何故か嬉しそうです。


「さぁて!! こやつは誰かな?」

ペタペタと触り、眼鏡に気づくと、ドラガンさんはニヤリと笑いました。


「わかったぞ! 撫子!!」

「ち、違いますよ!! 私180センチも無いです!!!!」

ドラガンさんは自分の目線と同じぐらいにある眼鏡を触って、私だと勘違いなさってます。
ですが、ドラガンさんが触ってるのはトールさんですからね!!

「撫子の声はこっちか!!」

「きやぁぁぁ!!」


両手を広げて走ってくるドラガンさんの笑顔が怖くて全力で逃げました!


こ、こんな日本のゲームありません!!!
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