202号室の、お兄さん☆【完】

『皇汰は、夏の大会に向けて頑張っています。部長なので、気が抜けないようですが、生徒会の引き継ぎが終わり、少しだけ肩の荷が降りたみたいです。


受験はせず、そのまま高等部に進むようですが、『打倒、お兄さん!』を目標に、T大よりレベルの高い大学を目指すらしいです。



毎日忙しそうなに、何故か私と岳理さんのデートは嗅ぎつけてやって来るから、なかなかくせ者です。


あ、あと千景ちゃんの試験日の朝、合格祈願の御守りを手渡ししたらしいです。
そんなロマンチックな事は、お兄さんはできないだろうって岳理さんが言ってました。





岳理さんは、


――相変わらずです。


でも、よく分からないというか掴めない性格だと思ってましたが、
意外と表情や態度に出るようになりました。


やっぱり、岳理さんは優しいです。 横暴な所はありますが、それは私に甘えてくれている証拠だと確信しました。



煙草の量も少しずつ、減ってきています。
その変わり、口が寂しいと甘えてきて困ってしまいます。



岳理さんも、お兄さんが頑張っているのをずっとずっと、この孔礼寺で見守ってくれています。


何かあれば、お兄さんの元へ飛んで行きたいみたいです。


相変わらず私と岳理さんは、お兄さんの事が大好きです。』
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