202号室の、お兄さん☆【完】

な、るほど。

ふふふふん!

要は、私が恥ずかしがらなければ面白くないから、からかうのを止めてくれるんですね。

平常心、平常心……。


「が、」

「が?」


私は勢いよく唾を飲み込みました。

そして、









「岳理、岳理が、くり、がくり、がくり岳理、岳理岳理岳理岳理がーくり!!!!!」



はぁはぁはぁ、
肩で息を切らしながら、岳理さんを見つめます。


途中、息継ぎ無しで叫んでみました!


ふふん!

どうだ!! 平常心だったから照れてないんですからね!!


すると、岳理さんはまたテーブルに突っ伏すと、そのまま崩れ落ちるように畳に転がりました。



そして、ガッと畳を一回拳で叩き、震えています。

ふ、ふざけてるから怒ったのか、な?

と思ったら震えがだんだん大きくなり、クックッと声も出てきました。

もしや、笑うのを我慢して、ます……?



「……いい」

「へ?」




「真っ赤で必死な、みかど、……可愛い」

へ、

へぇぇぇぇぇ!!??



「やっぱ敬語は、お前らしくていいや。生意気に呼び捨てにされるのも悪くないけど」


今の連呼のどこに魅力を感じたのか分かりませんが、岳理さんは悶えていたようです。

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