202号室の、お兄さん☆【完】
『みかどちゃんの手紙を読んで、皆さんが変わらずに元気そうなので笑ってしまいましたが、安心しました。
僕も元気です。
定宗さんは、いきなりボス猫と決闘をし、仲良くなりました。
毎日毎日、そのボス猫からのアタックにうんざりしています。
最近では、ボス猫くんが来ると、僕の背中や洋服の中に隠れてしまいます。
なかなかハンサムな猫さんだから、少し可哀想です。
其方のリカさん達は、定宗さんが居ない今、猫四天王として頑張っているみたいですね。
でもイケメンに弱いから心配です。
おばさんは、此方に僕とお父さんと3人で住み始めてから、ちょっぴり安心したのか、のんびり、弱々しくなった気がしました。
が、千景さんが編入試験に受かってからは、また大好きな華道を始めて元気です。
お父さんの経営するレストランの、和室のお花を担当し活けています。
……千景さんが来たら、ビシバシ作法を身につけさせるらしいです。
あと、お父さんですが……、
あ、『父』と書かず、『お父さん』と書く事をお許し下さい。
今、『お父さん』と呼べる事がとてもとても嬉しくて。』