202号室の、お兄さん☆【完】
『でも、お父さんがその時は、
抱きしめてくれたり、
歌を歌ったたり、
肉体美を見せて来たり、
一緒に暴れてくれたり、
ずっと、ずっとそばに居てくれます。
最近は、寝る前に絵本を一緒に読んでから眠るようにしています。
なんだか恥ずかしくて温かくて、幸せで、ちょっぴり胸が痛みます。
この胸の痛みは、この幸せを失う怖さだと、お父さんは言います。
『人は弱いから美しい。
人は弱いから1人では生きられない。
人は弱いから誰かを好きになる』
だから、僕が弱い事は美しく、素敵な事で、恥ずかしくないと言ってくれました。
僕の弱さは、美しいらしいです(笑)
まだまだお父さんを理解するには、いっぱい一緒に居る必要がありますね。
だけど、お父さんの隣は暖かく、フラッシュバックが減っていっているのも、確かな事なのです。
僕は、お父さんに会える事ができて本当に良かったです。
今、ここに存在する僕は、
おばさんに助けられ、
岳理くんと友達になって、
みかどちゃんに会えたおかげ。
そう、心から感謝する事ができたんです。』