202号室の、お兄さん☆【完】
「納豆卵ごはんも悪くないわねぇ」
「サラダには、マヨネーズ派ですか? ポン酢、ドレッシング? ドレッシングならば」

2人の話に相槌をうっていると、外からまた、音がした。

カラン…… コロン……

そして、 カラン……

なんとその音は、千景ちゃんの部屋の前で止まったのです。


トントン

「今晩和~~」


「――どーぞー」
千景ちゃんが玄関に叫ぶと、玄関が勢いよく開いた。


「花魁!!! 聞いておくんなまし!!!!!!」

カラッ コロッ

「ちょ、 下駄っ 下駄脱いで!」

「飲まずにはおられへんのや!!!!!」
その人は玄関で突っ伏して、日本酒を置いた。


「日本は、日本は死んでおらんかった、儂、感動して涙止まらんばい」

?????

何か色んな方言が混じってるけど、どこの方なんだろ?


「どーでもいいけど、ドラガンさん、この子、201号室に入ったから、よろしくね」

そう千景ちゃんが言うと、その人は顔を上げ……、た……。



が、外人さんだぁー!!!!
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