最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~
「203。待っててくれ」



合鍵を渡し、晴香の家へと行く。

わざわざ名指しでそんな電話するのは、晴香しか思い付かない。



「――来ると思った」



呼び鈴を押せば、すぐに出て来た晴香は、認めたも同然の態度。

しかし、悪びれた様子もまるでない。



「どういうつもりや」



「最近、あの子が調子乗ってるんちゃうかな?と思って」



「……は?」



…どういう事やねん。

佐由美を知っとるんか?
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