最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~
...最後の握手
夕方、いつもより早く帰宅すると、晴香が荷造りをして居た。
大きな家具を持ってない晴香だが、新しい家は見付かったのだろうか。
そこでどう暮らして行くのか。
「晴香、これはどっちのだ?」
声を掛けるか迷ってると、キッチンから見覚えのある顔。
「――はっ?本田さん!?」
「あ゛……っ!!;;」
玄関で突っ立ってた俺に、気まずそうな顔をする本田さん。
…佐由美を狙ってたやんな?;;