最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~
海藤さんの胸を叩き、大粒の涙を流す垣本さん。

芽を見るも、彼女に何があったかは知らないようで、首を傾げた。

そんな私たちに気付いた舜が、バックヤードの外に手招き。



「海藤の前に店長してたヤツから聞いた情報なんやけど、垣本さんな?」



舜から聞いた話は、私たちには、計り知れない悲しみだった。

――“彼氏や友達が酔っ払いの喧嘩に巻き込まれて、彼氏が死んだんや”――

今の私たちの歳の話。
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