最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~
女心をわからないなんて。

30のくせして、中身は中坊だ。



「立石さんもう良いから帰りな」



「でも、」



「せっかく楽しみにしてたんだから。ね?」



「ありがとうございますっ」



様子に気付いて、下川さんが優しく声を掛けて来てくれた。

これで嫁の気持ちも理解してたら、この人は本当に良い男だよね。

お礼を言って、私はバックヤードへと駆け込んだ。
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