男装姫と愉快なオオカミさん1(更新停滞中)
「ご、ごめんなさい…。もう大丈夫です」
そう言ってあたしの背中に回していた腕の力を弱める。
「そっか。それならよかった!」
ニッと笑って見せると、もっと顔を赤くさせて俯いてしまった。
「じぁそろそろここから出ようか。あいつら起きちゃうかもしれないし」
腰が抜けているであろうお姉さんの左手を掴み、引き寄せて立ち上がらせる。
周りにお姉さんの荷物が落ちてないか確認して裏路地から出た。