ありがとうのその前に
あたし達は高校3年生になっていた
でもクラス替えはなくて相変わらずのメンバーで楽しく過ごしてる
翔吾と同じクラスじゃなくてよかったって思う…
付き合ってた時は同じクラスがいいって何度も思ったけど、今のあたしには翔吾を見るのも切なくて胸が壊れそうなんだもん
はぁ…
『琴音ッ♪』
結衣がいつも通りテンション高めであたしの手をひいた
『なにッ?どこ行くの?』
連れてこられたのは屋上
そこにいたのは
裕也
『どしたの?』
『俺の気持ち気付いてたよね?』
そう、最初は気付かなかったけど翔吾と別れてからいつも支えてくれてたのは裕也だった
別れた理由とかなんて聞いたりしない。優しく見守ってくれてた
もしかして?って思ってたけど気付かないフリしてたんだよね