ありがとうのその前に
『今まで嫌いとか思ったこと一度もないからね?』
あたしが真剣な顔で翔吾に言うと翔吾はニコッと笑って頷いた
『わかってる』
『大好きだからね?』
『ぷ…知ってる』
『なんで笑う?!』
『いや…なんかおもしろくて…ははッ』
雪の降るなか言い合ってるあたしたちの目には光るものがあった
そしてあたしの右手の薬指にも光るものが…
『左手はまた今度な♪』
その言葉が嬉しかった
あたしたちには未来があるって言ってくれてるみたいだった