ありがとうのその前に
夏休み前のことだった
急に俺の携帯が鳴った。俺はテレビを見ながら携帯を手にとり通話ボタンを押した
『はい?』
『助けて…ヒロが…ヒロがぁぁ』
パニックに陥ってる琴音からの電話だった
俺も焦ったけど落ち着けと自分に言い聞かせて琴音を誘導した
俺に電話したことは無意識みたいだったけど、俺はそれが嬉しかった
だって俺を無意識に必要としてくれてるんだろ?
それをキッカケに俺たちは友達という関係になった
でも俺は満足できねぇ
やっぱり琴音が好きだから彼氏に戻りたい
琴音と琴音のお母さんの関係も修復できたみたいで一安心した
琴音の抱えていた問題を解決する手助けを俺ができてよかった
ずっとこの問題は俺がなんとかしたいと思ってたんだからな
友達としてでも琴音が俺に笑顔を向けてくれるだけでカナリ進歩だと思う
避けられるのは以外と辛い