ありがとうのその前に
もうすぐ琴音の誕生日が来る
俺はというと琴音に近付くこともなくなった
でもずっと琴音のことを想っている
きっとこれからもずっとだ
でもいいんだ
それでいいんだ
『いいわけねぇだろ!』
俺は修平の家で修平に胸ぐらを捕まれ怒鳴られていた
『なんだよ…怖いから』
『お前本気で琴音がお前のこと嫌いだと思ってんの?』
修平の言葉に俺はカッとなった
『そんなのわかるだろうが!あいつは俺なんかどうでもいいんだよ…もう放っとけよ…』
修平に手を離された俺は床に力無く座り込んだ