ありがとうのその前に

『おはよ~』


今日も日差しが強い。う~焼けそうだ


『修平~!昨日はありがとね!助かった』


『おぅ!てか今日結衣と3人でカラオケ行かね?』


『あ~…ごめん』


『ほらッ琴音は弟迎えに行かなきゃダメだしさ!また今度にしようよ』


結衣が助け船を出してくれた

感謝。


ほんとは行きたいけど我慢だ!


毎日毎日、我慢我慢我慢…ヒロに寂しい想いさせられないもん


あたしが我慢すればいいだけなんだから…


『まぁそんなら仕方ないな!』


結衣も修平もいい友達であたしは嬉しい♪そんなこと恥ずかしくて言えないけど…



コツン



『よ!なに放心してんだ?』



翔吾があたしの頭を小突いた



『あ、おはよ!』



どきどきどき



あ~もう心臓うるさいよぅ!

聞こえてしまいそうだ


『昨日はまぢありがとな』


『いいよ♪ヒロ喜んでたし』


『お前は?』


『えッ?』


『うそ!なんでもねぇよ♪』


そう言って教室から出ていってしまった



もしかしてわざわざあたしにお礼を言いに来てくれたの?



お前は?

ってどういう意味なの?お前も嬉しかった?って意味なのかな…?



嬉しかったよ



あたしも幸せだったよ



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