ありがとうのその前に



ハッ



そんな場合じゃない!とりあえず翔吾を探さないと!




あたしたちは目の前にある教室をゆっくり覗いた






『いた!』


結衣があたしの服の袖をひっぱりながら小声で言った




『どこどこ…ってあれ?』





翔吾は友達と楽しそうに笑っていた




そして翔吾の隣で笑っていたのは、さっきの女の人





『仲よさそうだね』


『うん…高校のときに仲いい女の子とかいなかったのにね…』





あたし以外の女の子に笑顔を向けてる翔吾を見てあたしの胸はチクリと痛んだ





やきもち?






妬いたことないからわかんないけど!!





『結衣帰ろう』


『え?いいの?』


『うん』





あたしは自分の動揺を隠すように平気な顔をして結衣の手をひいた












家に帰ると部屋直行してベッドにダイブした








浮気…







いや!翔吾に限ってナイナイ!





その時だった






ピリリリリ





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