ありがとうのその前に




俺はトイレに行く前に琴音に耳打ちをした




『トイレから帰ってきたら帰ろう。やっぱお前と二人がいい』





そう言うと琴音は顔を赤らめて頷いた





ゴメンな…





こんなかわいいコが彼女だって自慢したかっただけなんだ




そんな顔させてゴメン







俺はトイレで吐いてスッキリした




トイレから出ると純がトイレの前に立っていた





『純?あ…トイレ?ゴメン俺長かった?』




俺は右手を頭の後ろにやりポリポリと頭をかいた






その瞬間、胸のあたりに違和感を感じた





『じゅ…純?!』





純はなぜか俺の胸の中





もしかしなくても抱き着かれてる?





『ちょ…なに?!』


『迷惑なのはわかってる…でもあたしの方が彼女より翔吾のこと好きだよ…?』




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