ありがとうのその前に



あたしの怒りは冷静さを失うほどだった




今まで貯まってたものが噴火した感覚





『翔吾は隙ありすぎだよ!』


『えッ…ごめ…』




あたしのすごい形相に焦っている翔吾





『だいたいなんでいつもあたしが我慢して…』



『落ちつけ!な…?』





落ちついてられるか!!





『純さんも純さんだよ!翔吾の隙を狙ってさ!』


『純は悪くないだろ?!』





あたしは翔吾の険しい顔にたじろいだ





怒ってる…




純さんを庇うんだ





あたしには寂しい想いばっかさせて純さんとはいつも一緒にいて





そんで純さんを庇うんだ






たしかにあたしは勢いで言い過ぎた



わかってる





でも他の人のことで怒らないでよ




あたしの気持ちわかってよ





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