ありがとうのその前に



~琴音Side~




昨日、怒ってたとはいえ翔吾にヒドイ態度をとってしまった





でもすごく傷ついたんだから…




純さんを庇って欲しくなかったんだもん






あたしが学校に行くために歩いていると後ろから声をかけられた





『純…さん…』




振り返ると純さんが立っていた





『昨日…ごめんなさい!』



純さんは深々と頭を下げている





『いや…あの…』





あたしは言葉が見つからずただ地面を見つめていた





『わざと抱き着いたの…翔吾に気付くいてほしくて…』





抱き合いた?抱き合ってたんじゃなかったんだ…





< 206 / 219 >

この作品をシェア

pagetop