ありがとうのその前に
~琴音Side~
昨日、怒ってたとはいえ翔吾にヒドイ態度をとってしまった
でもすごく傷ついたんだから…
純さんを庇って欲しくなかったんだもん
あたしが学校に行くために歩いていると後ろから声をかけられた
『純…さん…』
振り返ると純さんが立っていた
『昨日…ごめんなさい!』
純さんは深々と頭を下げている
『いや…あの…』
あたしは言葉が見つからずただ地面を見つめていた
『わざと抱き着いたの…翔吾に気付くいてほしくて…』
抱き合いた?抱き合ってたんじゃなかったんだ…