ありがとうのその前に
夏休みも中盤に差し掛かったある日のこと
あたしは翔吾とヒロと3人で買い物のためスーパーに来ていた
翔吾は一人暮らしのためかほとんどをうちで過ごす
でも、まだキスより先に進んでいない。
夜は絶対に家に帰っていくんだよね…
結衣が言うには『琴音のこと大事にしてるんだよ♪』ってことらしい…
それならいいんだけど、なんだか最近たまにボ~ってしてることが多い翔吾
なんかあったのかな?
『あ!真由美先生だぁ♪』
ヒロが嬉しそうに叫んだ
『あら、ヒロくんに琴音ちゃん♪翔吾くんまで』
『真由美先生も買い物ですか?』
真由美先生を幼稚園以外で見るのは初めてだ。いつもに増してかわいい
『そうなの♪この近くに住んでいてね~』
『料理なんかできたっけ?』
『最近練習してるのよ♪』
『ぷッなんか真由美が料理って想像できねぇんだけど♪』
『なによ~相変わらず翔吾くんは失礼ね!』
真由美先生が唇を尖らしている
そして手を振って真由美先生は帰っていった
『琴ちゃん行こッ♪』
『どした?不細工な顔して』
『もう!不細工とは何よ!翔吾のば~か!ヒロ行くよ!』
『ごめんって琴ちゃん怒るなよ~』
『べ~ッだ♪』
いつものようにジャレるあたし達
翔吾から見てもいつものあたしだっただろう