ありがとうのその前に
そんなことを考えてるうちに真由美先生が戻ってきて膝の消毒をしてくれた


『ありがとうございます♪』


『女の子なんだから転ばないようにね♪』


真由美先生は素直でカワイイ…憧れだなぁ~。



『琴ちゃぁ~ん』


『ヒロ~!!』



ヒロがあたしに抱き着いてくる。これが毎日のお迎えの習慣になっている

カワイイ♪


真由美先生やみんなにさよならを言って家までの道をゆっくり帰った



『琴ちゃん』


『ん~?』


『僕ねおっきくなったら先生になりたいんだ♪』


『先生?』


『うん♪学校の先生!』


『そぉかぁ~頑張ってね♪』


『うん!』


ヒロはまだ幼稚園なのにもう夢があるのか…あたしが幼稚園のころの夢は何だっただろう…



思い出せない



昔はいろいろ夢見てた



でもいつからか夢なんていらないと思った








夢なんて持ってるだけで辛い

夢が叶わなかったら辛いだけじゃん

もし叶ったって…幸せになれる保証はない


あたしは知っている



だったら夢見るだけ無駄だよ
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