ありがとうのその前に
目の前にはまだ腕に絡み付いてる高橋真美と冷たい目を向けている翔吾
こっわ~…あんな顔されたことない…
そのときあたしは翔吾とは喧嘩はしないと誓った
だってあんな顔されたら怖くて泣いちゃいそうなんだもん
『だから…彼女に会いに来てるから…邪魔なんだけど』
『たまにはあたしと昼休み過ごしてくださいよ~彼女とは毎日会ってるじゃないですか♪』
たまにはッて…浮気相手か!
『やだ』
翔吾がため息をついて目線を上にあげた時、あたしと目が合った
『琴音♪』
今までの顔が嘘のようにニパッとかわいい笑顔になった翔吾を見てつい笑ってしまった
その顔を見て悔しそうな高橋真美の顔が翔吾の隣にある
『この人が彼女なんですか?』
高橋真美があたしを睨みながら言った
なんだかそのあたしが浮気相手みたいな言い方にムッとした