ありがとうのその前に





何時間経っただろうか。あたしの頭には少し雪がつもっていた


でも寒いなんて感覚はない…限界を通りすぎたのかもしれない…



ねぇ翔吾





涙って枯れないんだね





どんどん溢れてくるよ







もう何で泣いてるのかわからないくらい










ほんとは少し期待していた。また翔吾が公園に戻ってきてくれるかもって




笑って『ごめん!誕生日やり直そう』って





そう言ってくれたらあたし許せたのにな…





もう…疲れちゃった






あたしのこと好きでいてくれるならそれでよかったのに





あたしは気付いてしまったんだ







やっぱりあの写真は偶然じゃないってことを







真由美先生の彼氏の真似してたんだよね?




自分を選んで欲しかったから彼氏と同じような格好してたんだよね?






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