【短編】不良なのに正義のヒーロー
「ムリ…むり無理」
小さくつぶやくあたしを無視して
新井くんはここに足のっけて。という
新井くんにいわれるがまま、
バイクの後部座席?にのる。
「これかぶっとけ」
松田くんが差し出したヘルメット。おっき…
でもこの際サイズが合わなくてもかぶろう。
…って、
「あたしがかぶったら松田くんのが」
「俺は慣れてるから大丈夫」
…そーゆー問題じゃない気がするけど…。
松田くんがヘルメットをあたしの頭にかぶせて
首のところでカチャン、ととめた。
手が触れて、ちょっと
ドキドキしたってゆーのは…
気のせいだ。きっと。