【短編】不良なのに正義のヒーロー
「あっありがとうっ」
いい忘れていた言葉を少し遅れていった。
松田くんは顔をピクリとも動かさずいった。
「別に。ただあーゆー奴みてっとイラつくだけ」
「ごめんね?まっつん冷たくて」
怖…っとなりの人がいなかったら
怖すぎて逃げちゃいそう。
いや…大丈夫です…
心の中でいったけど、声にならなかった。
「ってか、きみ誰?」
新井くんの質問におどおどするあたし。
「え?えっと…松田くんのクラスメートで…
隣の席の鈴野 春菜(すずのはるな)です」
「ふーん?まっつんに友達なんかいたんだ」
不思議そうに新井くんがつぶやいて
「別に友達ってわけじゃねえよ」
松田くんが冷たく言い放った。