先輩に恋してもいいですか?
ドアを開けるが

もちろん誰もいないので

開ける音だけが響く


「離してもらえますでしょうか?
授業を受けないといけないの」

「いや、俺の話が先だ」

「あなたにはもう関係ないと思いますが」

あぁ、山下が言ってた通りだ

ものすごく冷たい目をしてる

あのときの面影がまるでない

「俺ともう一回付き合ってくれねぇか」

「...........」

なんで断らねぇの?

なんでそんなに冷たい目をするんだ?

「俺が別れた理由はな」

すべて話した包み隠さず

信じてるだからこそ話せる


「っ......でも」

なんで下を向いてる?

顔をあげないんだ?

「俺じゃダメか?」

優姫を抱き寄せる

「ダメじゃないよ
だけどねもういらないってことよくわかった.....結局私も愛されて産まれてない
もう傷つくのが怖い」

泣くなよ.....

「俺はもう傷つけない
でも無神経で傷つけるかも....
そのときはそのときで
謝って直すから」

「怖い....」

そう言って俺からはなれ.........

「っ....お前手首」

バッっと左手首を隠す

俺は死ぬほど追い詰めたのか?

「俺は優姫を....殺そうとしたのか.....
っハッハッハ、そりゃこえーな
嫌だな、顔さえ見たくねーな」

俺は優姫の頭に手をのせる

「ごめんな、無理させて
お前の望何一つ叶えてやれなかった
俺と付き合えても.....嬉しくないし
幸せじゃなかったよな
無理ばっかさせてごめん
じゃあな......」

俺が泣くよ....

もう少し、もう少し我慢しろ

捨てたのは俺だ

何もかも俺が悪い


優姫の人生を俺が崩した

「....クッ..............
どこまでもだせぇな俺は」

そのとき背中に衝撃が........

「ダサくないよ
かっこいいよ.....私の世界一好きな人だもん、かっこいいに決まってるじゃん」

「ゆ....ひめ....」

俺は振り向いて

優姫に抱きついた





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