先輩に恋してもいいですか?
「結衣ちゃん早く
先輩がかえっちゃう」

「はいはい、もうすぐ行くから」

パタパタとはしってきた結衣ちゃん

「さ、羽沙はスズキ先輩のところへ
私は湊くんのところへレッツゴー」

「オー」

走り出す私たち
とりあえず早く会いたい
その一心で

「羽沙、先輩たちのクラスまだよ」

「ふぅーこういうとき
自分のクラスのHRが早くてよかったと
思うねー」

「うん、まぁ先輩たちのクラスが
遅いのかもしれないけどね」

「そうだねー」

「お、2年生おりてきた
もうすぐよ」

「うん!」

気合いを入れ直す

上靴の色が2年生は青
1年赤だから.....もうすぐ

「湊くんだ!」

「スズキ先輩も」

先輩は友達に囲まれてる

「湊くーん」

結衣ちゃんはやっ....

「結衣ちゃん!
あ、うさぎちゃんも」

うさぎ呼びはまだなおってないんだけど
今はどうでもいい

「スズキ先輩.....」

「まっといて」

佐藤先輩はスズキ先輩を呼びに行ってる

「スズキ、うさぎちゃん呼んでる」

「あいつが?」

先輩が名前で呼んでくれることがない....

「うん」

「え?誰々?中坂の彼女?」

「違うから」

あーやって否定されると傷つく......
事実なんだけど

「羽沙、行くよ」

結衣ちゃんに腕を引っ張られて
スズキ先輩の方へ行く

「初めまして、湊先輩の彼女の
山下結衣です」

結衣ちゃん.......
ちゃっかり、自己紹介....

「あ、この子は羽沙優姫で
フリーです」

「え?まじで?」

「ちょ、結衣ちゃん」

「フリーなんでしょ?
おれらとどっかいかね?
カラオケとか、ゲーセンとか一緒に
いこうよ?ね?」

結衣ちゃん助けてー
って.....佐藤先輩とラブラブしてる

「あ、......あの」

「いこうよーね?」

怖い....

下を向くことしかできない.....
やばい....泣きそう

「いや、あの.......」

聞いてくれない

「じゃあカラオケでいっかー
俺らおごるしさー」

「ちょ.....」

強引に腕を捕まれ引っ張られる
嫌だ......怖い.....
なんで?結衣ちゃん......
助けて先輩...

「や.......めて」

「ほらほら、はやくー」

こんなんだったら上靴のままでいたら
よかった.........

怖いよ助けて誰か....

「おーい聞いてる?いこうよ」

「や.....て......だ...い」

声がかすれて.....

「やめろよ、お前ら」

「いいじゃん、中坂
お前のんじゃないんだろ?
あ、お前も来る?」

「あぁ、俺のんじゃねーよ
だからって目の前で嫌がってる女
ほっとくほど無神経でもねーよ」

先輩......

「ほら、行くぞ」

先輩は腕をつかんで走り出す

「あ、羽沙ちゃっ」

もう、私は泣き出していた









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