時を越え、君を知る。
「あの子、未来から来たんだよね。未来は…、どうなってるの?」
「……それは、お前自身が須藤に訊くといい。」
俺が伝えるよりも、須藤が云ったほうが霧島は救われるはずだ。
俺と同じく、霧島は答えを探していた。
――どうして俺達は生まれたのかな。
以前、霧島がそう云っていたのを思い出す。
着地点がなかったはずの、霧島の問い。
しかし、その問いの答えを持つ少女が現れた。
霧島も、須藤の存在に触れてほしい。
答えは近くに在るのだから。
「……そうするよ。」
* * * * *