時を越え、君を知る。
どのくらい経っただろうか、ふと意識が戻ってきた。
身体のだるさを感じながら目を開けると、天井らしきものが出迎えてくれた。
天井から吊るされた電球が、キィと鳴く。
むくりと身体を起こし、状況を把握しようと努めた。
でも、自分の部屋ではないということしか分からない。
部屋には必要最低限のものしかなく、まるでここに閉じ込められてしまったかのような錯覚に陥った。
そんなことはないはずなのだけど。