時を越え、君を知る。


どのくらい経っただろうか、ふと意識が戻ってきた。


身体のだるさを感じながら目を開けると、天井らしきものが出迎えてくれた。
天井から吊るされた電球が、キィと鳴く。


むくりと身体を起こし、状況を把握しようと努めた。
でも、自分の部屋ではないということしか分からない。


部屋には必要最低限のものしかなく、まるでここに閉じ込められてしまったかのような錯覚に陥った。
そんなことはないはずなのだけど。


< 4 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop