時を越え、君を知る。


どうにも照れ臭くなって、帽子を深く被り直しながら云う。


俺がここまで誰か、しかも女に構うなど、今までなかった。
三笠殿に「執着」と表現されたが、あながち間違っていないのかもしれない。



だが、それは、希望であるから。
未来であるから。




それ以上の何者でもないし、何者であってもいけないのだ。



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