時を越え、君を知る。
「どうせお兄ちゃんのことだから、俺は戦艦だから~とか思ってるんでしょ。真面目だもんね。」
「実際問題そうだろう。」
「あ、陽菜ちゃんのこと好きなの認めるんだ。」
口の端をこれでもかというくらい引き上げてにんまりと笑う。
(心底楽しそうだな、陸奥…。)
「別に気にしなくていいと思うけどなあ。戦艦の心であろうと、わたし達は生きているわけだから。」
「…それでも、人間とは違うだろう。根本的に。」
寿命だとか、生き方だとか。
そもそも、俺と須藤は存在の違い以上に、時代の違いがある。
「そうだけどさ、わたし達が恋をしちゃいけない、なんて決まりはないんだよ。」