時を越え、君を知る。


戻ってきた日常。
これが当たり前なことのはずなのに、何かが足りないと思ってしまう。

いつも、隣には長門さんがいたから。


「陽菜、元気ないみたいだけど、どうしたの?」
「ううん、大丈夫。…わたし、図書室行ってくるね。」


長門さんがどうなってしまったのか、知りたい。





図書室の歴史の棚を探す。
あまり人が利用しないのか、歴史の本には埃が付いていた。


(戦艦、…あ、あった。)


見付けたのは、辞典だった。

戦艦長門は数ページ捲ったところにあった。
その横には戦艦陸奥のページ。

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