restart * another sky *からのサイドストーリー
薄暗い部屋の中。
浴室からほのかに漏れている照明だけが、私を照らしていた。
「…っ、ああ!!」
私の理性はすでに限界を超えていた。
進藤さんはお酒が入ると、しつこい。
なるべく夜に会わないように。
活け込みの終わった後に、なるべく昼間で済むようにと逃げてきた。
『jewel』の扉を開けた私を席に座らせることもなく連れ出して。
店を出ると、すぐにホテルの部屋に連れ込まれた。
「……っ。」
ああ、もう…。
スイッチ、入ってるし。
私の意志なんて、ない。
野獣の瞳で射られ、気が済むまで弄ばれるだけ…。
ドアが閉まった瞬間、――――。
壁に押し付けられ、強引に唇が押し付けられた。
こんなの、キスなんかじゃない。
顔をそむけようとした私の顎を、しっかりと押さえ込んで。
獲物を捕まえた、あの興奮した瞳を間近で捉えた時。
私に残された道はもう、覚悟を決めることしかなかったのだ。