ラブバトル・トリプルトラブル
「美紀ちゃん、直樹君のパパと結婚したのよね。やっぱり凄いな」
「何が?」
「だって、直樹君のパパを支えるために生きたママの夢を追い掛けてるんだよね。やっぱり凄いよ」
「そうだよね。凄過ぎるんだよ家の女性陣は。中村さんにも……」
「ん? 私にも?」
「あ、何でもない」
直樹君は慌てて首を振った。
「心配要らないよ。何があっても俺が中村さんを守るから」
直樹はそう言ってくれた。
「直樹君のパパって凄い人だね」
「ああ、そうだよ。俺達が三人束になってかかっても倒せなかったんだ。やっぱり平成の小影虎は伊達じゃなかったんだ」
「うん、解るよ。だって家のお母さん、直樹君のお父さんの大ファンだったんだもん」
「えっ、そうなの?」
「うん。だからあの日……、ほらスイカズラを見ていたあの日。私は彼処に居たの」
「えっ……」
直樹君は呆気に取られたように私を見ていた。
「お母さんは直樹君のお父さんと保育園の時同級生だったんだって。学校は違うんだけど忘れられなかったらしいんだ」
「そんなところにパパがプロレスラーとしてデビューした訳か?」
私は頷いた。
(もしかしたら、私達の出逢いは偶然じゃなくて必然だったのかも知れない)
私は直樹君を見つめながらそう感じた。
明日はいよいよ埼玉に戻る日。
私の嘘がバレる日でもある。
だから朝からそわそわしっぱなしだった。
何時ものようにオムレツから入る。
何か何とかの一つ覚えみたい。
さっきまで直樹君と一緒にいた。
『心配要らないよ。何があっても俺が中村さんを守るから』
直樹はそう言ってくれた。
でも本当のことを知ったら、私に愛想を尽かすだろう。
私は怖い。
明日になるのが怖い。
怖くて怖くてたまらないのだ。
「何が?」
「だって、直樹君のパパを支えるために生きたママの夢を追い掛けてるんだよね。やっぱり凄いよ」
「そうだよね。凄過ぎるんだよ家の女性陣は。中村さんにも……」
「ん? 私にも?」
「あ、何でもない」
直樹君は慌てて首を振った。
「心配要らないよ。何があっても俺が中村さんを守るから」
直樹はそう言ってくれた。
「直樹君のパパって凄い人だね」
「ああ、そうだよ。俺達が三人束になってかかっても倒せなかったんだ。やっぱり平成の小影虎は伊達じゃなかったんだ」
「うん、解るよ。だって家のお母さん、直樹君のお父さんの大ファンだったんだもん」
「えっ、そうなの?」
「うん。だからあの日……、ほらスイカズラを見ていたあの日。私は彼処に居たの」
「えっ……」
直樹君は呆気に取られたように私を見ていた。
「お母さんは直樹君のお父さんと保育園の時同級生だったんだって。学校は違うんだけど忘れられなかったらしいんだ」
「そんなところにパパがプロレスラーとしてデビューした訳か?」
私は頷いた。
(もしかしたら、私達の出逢いは偶然じゃなくて必然だったのかも知れない)
私は直樹君を見つめながらそう感じた。
明日はいよいよ埼玉に戻る日。
私の嘘がバレる日でもある。
だから朝からそわそわしっぱなしだった。
何時ものようにオムレツから入る。
何か何とかの一つ覚えみたい。
さっきまで直樹君と一緒にいた。
『心配要らないよ。何があっても俺が中村さんを守るから』
直樹はそう言ってくれた。
でも本当のことを知ったら、私に愛想を尽かすだろう。
私は怖い。
明日になるのが怖い。
怖くて怖くてたまらないのだ。