ラブバトル・トリプルトラブル
久しぶりの実家。
三月二十二日にこの家を出発したから、一週間ぶりの帰宅となったのだ。
まず父の小さな祭壇の前に座った。
報告しなければいけなことがあり過ぎて何から話したら良いのか解らない。
だから私はただ合掌していた。
六畳の和室に四畳半の洋間。
それしかないアパート。
母娘二人で生活していくには充分だったけど、美紀ちゃんのお祖父さんの邸宅とは違い過ぎる。
でも私は此処の方が落ち着く気がした。
母に仕事の報告をする。
でもみんな嘘だ。
第一、花屋さんで働けるだけの資格で庭師なんて出来るはずがないのだ。
でも嘘をつけないこともある。
それは大阪にいた経緯。
未だに何が何だか解らないんだけどね。
「お母さん。私嘘つきだった。目が覚めたら大阪だったの。引っ越し業者の人に攻めらて、直樹君のお母様から頼まれたって言い訳したの。それを直樹君達は真に受けて……」
私は遂に母に告白していた。
でも母は何も言わずに笑っていた。
「そんなのとっくに知ってるよ」
「えっ、嘘」
「確か長尾直樹……君? だったかな。ホラ、元プロレスラーの私の好きな平成の小影虎の息子よ。あの子が教えてくれたよ。何でも、美紀ちゃんのお祖父さんのに頼まれたとか言いっていたな」
(直樹君は心配要らないと言ってくれてた。きっとこのことだったのだろう。えっ、でもお祖父さんって!?)
何が何だか解らない。
確か私はお母さんだと言ったはずだったのだ。
三月二十二日にこの家を出発したから、一週間ぶりの帰宅となったのだ。
まず父の小さな祭壇の前に座った。
報告しなければいけなことがあり過ぎて何から話したら良いのか解らない。
だから私はただ合掌していた。
六畳の和室に四畳半の洋間。
それしかないアパート。
母娘二人で生活していくには充分だったけど、美紀ちゃんのお祖父さんの邸宅とは違い過ぎる。
でも私は此処の方が落ち着く気がした。
母に仕事の報告をする。
でもみんな嘘だ。
第一、花屋さんで働けるだけの資格で庭師なんて出来るはずがないのだ。
でも嘘をつけないこともある。
それは大阪にいた経緯。
未だに何が何だか解らないんだけどね。
「お母さん。私嘘つきだった。目が覚めたら大阪だったの。引っ越し業者の人に攻めらて、直樹君のお母様から頼まれたって言い訳したの。それを直樹君達は真に受けて……」
私は遂に母に告白していた。
でも母は何も言わずに笑っていた。
「そんなのとっくに知ってるよ」
「えっ、嘘」
「確か長尾直樹……君? だったかな。ホラ、元プロレスラーの私の好きな平成の小影虎の息子よ。あの子が教えてくれたよ。何でも、美紀ちゃんのお祖父さんのに頼まれたとか言いっていたな」
(直樹君は心配要らないと言ってくれてた。きっとこのことだったのだろう。えっ、でもお祖父さんって!?)
何が何だか解らない。
確か私はお母さんだと言ったはずだったのだ。