好きだったよ、ずっと。【完】
フライパンを温め、油を引き卵を入れヘラでまとめる。



半熟状態で、さっきのボールにうつした。



同じフライパンにニンニクを入れ、少し香りがしてきたらウィンナーと長ネギを炒める。



そこにさっきチンした、ごはんを入れほぐしながら煽る。



バターをちょっと入れて、塩コショウ、鶏ガラの素、味の素を入れ味が馴染んだらさっきの卵を入れ更に煽る。



ごはんを少し寄せ、お醤油をちょっと垂らし香りがしたら全体に絡ませる。



「できたっ!!」



小さなお椀にチャーハンを詰め、白い平らなお皿にひっくり返して丸い形にし、春夜に手渡した。



春夜は何度も、「すげぇな」と言ってくれて食べても、「うまいっ!」と言ってくれ簡単なチャーハンなのに、ここまで褒められると嬉しくてたまらなくなった。



また食べてもらいたいなぁ、なんて思ったりして。



「じゃぁ、ちょっと行ってくるな」



食べ終わってすぐにそう言われ、春夜と離れる時は物凄く寂しくて。



「また、連絡する」と、触れるだけのキスを残して出て行った。



わたしは頬を染めながら残ったチャーハンを食べた。
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