好きだったよ、ずっと。【完】
「分かった、やんねぇよ」



「え…?」



え?って、何でそんな寂しそうな目すんだよ。



ほんと、おもしれぇ奴。



「コンビニ、行ってくるわ」



「しゅ、春夜っ」



「なに」



ギュッと腕を掴む、朱里が可愛すぎる。



「わ、わたしが拒否したから…?」



「なに言ってんの。コンドーム買ってくるだけだし」



「コッ…」



思いがけない言葉だったらしく、フリーズしてる朱里が可愛いと思った。



「あ、あと歯ブラシとか買ってくる。今日泊まるから。じゃ」



「ちょっ、ちょちょちょっと待って!!」



朱里の頭の中は、パニックになってるらしい。



「なんだよ」



俺は、めんどくさそうなフリをした。



「パ、パジャマとかないし…」



「は?どうせヤるんだし、そのまま寝るからいらねぇだろ」



「へっ!?」



朱里は、ボンっと音が出そうなくらいに顔が真っ赤になった。



「何か、欲しいものは?」



「な、い…」



「おー、薄いコンドームな。了解」



「い、言ってないっ!!」



俺は吹き出すのを我慢し、外に出た。
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