好きだったよ、ずっと。【完】
「ど、どどどうしよー!!」



春夜がコンビニへ出て行った後、わたしは一人ウロウロしていた。



「コンドーム…」



口に出すと、体が熱くなる。



「やだっ、変態じゃないっ!!」



で、でもソレを買ってくるってことは、当然そうなるってことだよね…?



いや、だって、「どうせヤルんだから」って言ってたし…。



はっ!!



ムダ毛、処理してたっけ、わたし!!



急いで、脱衣所に行き着てた服を脱ぎ捨てた。



「だ、いじょーぶ…、だよね…?」



そう、独り言を漏らし、チラリと自分が写った洗面所の鏡を見た。



「顔、赤い…」



うー…、と唸り蹲<ウズクマ>る。



急展開すぎて、頭が付いていかない。



だって、付き合うことになったのだって、ついさっきだよ?



って、「付き合おう」とは言われてないけど…。



でも気持ちを確認したのは、ほんの、数時間前のことで…。



その更に前は、わたし春夜を忘れようとして聡とあんなことして…。



…って、聡キスだけって言ってくれたんだ。



聡の優しさに、ちょっと嬉しくなった。
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