好きだったよ、ずっと。【完】
「勝手にわたしを玩具扱いしないでくれる?」



全く、心地良いとか言ってくれちゃって。



こっちがどんな気でいるのかも知らないで。



「別に彼氏いないんだし、いいだろう?」



「そういう問題じゃないでしょ」



たまに抱きしめられる、わたしの身にもなって考えてよ。



「そうかー?そういや朱里。彼氏全然できないよなー」



「はぁ?急に何よ。できないんじゃなくて作らないの」



春夜が好きだから…、なんて言えない。



「何で作んねぇの?だってお前、大学時代からいなかったろ?」



そう…、わたしは春夜にずっと片思いをしてきた。



春夜よりイイ男が現れなくて気付けば彼氏いない歴10年が過ぎた。
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