好きだったよ、ずっと。【完】
不思議に思い、わたしも璃香が見る先を辿った。



「しゅ…、んや?」



前から歩いてくるのは、隣に女がいて腰を抱いて歩いてくる春夜の姿だった。



「なにあれ…」



隣の璃香は怒りに満ち溢れていた。



「り、璃香。落ち着いて…」



「はぁ?あんな浮気現場見て落ち着いてなんてよく言えるわね!」



わたしが、宥めようとしても璃香は怒るばかりで…。



まぁ、わたしも璃香の立場なら同じだったのかもしれないけど…。



「行ってくる」



「え?」



璃香は女の腰を抱いてこっちへ来る、春夜に近付いて行った。



わたしなら逃げていたと思う。



璃香は強いなって思った。
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