好きだったよ、ずっと。【完】
「え、あの…。花音さん…?」



なにしてるんですか…?



もう頭の中は「?」でいっぱい。



「朱里ちゃんにイヤな思いさせちゃったからね。だから、わたしもやることにしたの」



「え」



花音さんの考えることは、ぶっ飛びすぎてて困ってしまう。



「ちょっ、待てよ!俺の気持ちは!?」



うん、聡なにも知らされずだもんね…。



ちょっと、かわいそう…。



「なによ。この花音様とキスできたのよ?ありがたく思いなさいよ。ほら次、ズボン」



「は?」



「咥えてあげるから、下げなって言ってんの」



「ちょちょちょっと待ってくだい、花音さぁん!!」



わたしは、慌てて止めに入った。



「ごめんなさいっ。わたし、もう怒ってないですから!!」



やっぱり、ぶっ飛びすぎてる!!



「あら、そう?ざんねーん」



「マジ、勘弁してくださいよ…」



聡は、ガックリ肩を落としていた。
< 225 / 267 >

この作品をシェア

pagetop