好きだったよ、ずっと。【完】
「シャワー、浴びる?」



俺はそのままでイイんだけど、女って絶対入りたがるでしょ。



だから聞けば、やっぱり頷いた。



「うん、じゃぁ行こうか」



「え、ちょ、わっ!!降ろしてっ…」



朱里を抱き上げれば、俺の腕の中で暴れた。



「落ちるから、掴まってろよ」



「だ、だってこれ…。お姫様抱っこ…」



朱里の目からブワッと、涙が溢れ出した。



「じゅ、り?」



「だって…、璃香と、同じだもん…」



「イヤ?」



顔を覗き込むように聞けば、ゆっくりと頷いた。



「ごめんな、朱里。手繋いで、行こうか」



ゆっくり降ろし手を繋げば、キュッと握り返してくれて。



そのまま脱衣所まで向かった。



「脱がせていい?」



そう聞いても何も反応してくれず、不安になる。



イヤなら拒否するかと、服に手をかけた。



「腕、かして?」



背中はパックリと開いているが脱がせるには、ちょっとだけ腕を抜かなきゃいけなくて。



嫌がる素振りも見せなく脱がせることができ、パサリと服が床に落ちた。
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