好きだったよ、ずっと。【完】
「だって、俺のこと信用できないんだろ?」



「それは…」



「だったら一度、離れてみよう」



「そんなの…」



「やだ?なら、俺のこと信じてくれる?」



「……」



璃香は、どうしても俺のことが信用できないらしい。



この7年間、なんだったんだろうな。



たまにしか会わない朱里が信じてくれるって、そんな話おかしいだろ。



「俺はマジで璃香のこと好きだよ。もうすぐ課長になる。そん時、璃香にプロポーズしようと思ってた。璃香が俺のこと信用できるようになったら連絡くれよ。俺、待ってるから」



「春夜…」



「じゃぁ、気を付けて帰れよ」



本当は送ってやりたいけど、俺は璃香を置いて歩き出した。
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