好きだったよ、ずっと。【完】
「わたしね、大学時代からずっと春夜が好きだったの」



「え…、ずっとですか?」



「そ、ずーっと。バカみたいでしょ?親友の…、あ。もう親友じゃないのか。璃香が付き合うって聞いた時、どうしようもなくツラかった。それでも今の関係を崩したくなくて、ずっと自分の気持ちに蓋してきたの」



「そうだったんですか…」



「うん。でも、もしあの二人が別れるようなことがあっても、わたしは言わないけどね」



「え、どうしてですか?」



木本さんは、言っちゃえばいいのにって顔をしていた。



「それで、わたしが気持ち伝えても気まずくなるだけでしょ?わたしは、春夜と会えるだけで幸せだから」



「ツライですね…」



「うん、ツライよ。とっても…」



「わたし、木ノ瀬くんと。えっと…。朱里さんが付き合ったら良いと思います!」



「ははっ、木本さんっておもしろいね。ありがとう」



わたしは近くのコンビニまで木本さんを送り、別れた。
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