好きだったよ、ずっと。【完】
「……んっ」



前田の小さく反応した声。



「シャワーは?」



俺はこのままでも充分だが、一応聞く。



「間宮くんが平気なら、このまま抱いて?」



前田は俺よりも身長が低いから自然と上目になる。



そのちょっとした潤んだ瞳に、ドキンとした。



<男の人は誰とでも寝れるんでしょ?>



前田の言葉を思い出す。



そういう男も確かにいるかもしれない。



でも俺は彼女…、つまり好きな人としかヤったことがない。



大丈夫なのか、俺。



一瞬そう思ったが、心配しなくても大丈夫らしい…。



ホント、男って獣だな。



ふんっ、と自分が思ったことに笑ってしまう。
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