好きだったよ、ずっと。【完】
「興奮…、したの…」



俺は、何を言わせてるんだ。



朱里を苛めて、ただの変態じゃないか。



「正直な子は好きだよ。ご褒美、ね」



そう言って、朱里の体に触れた。



「もっと乱れろよ」



相手が俺でも、こんなに乱れてくれる。



別に俺の女になるわけじゃないのに、すごく幸せな気分になった。



「さとるっ…!!」



「あぁ、いつでもいいよ。もっと乱れたとこ俺に見せて、朱里」



朱里は必至に俺の腕に、しがみつき喘いだ。



そして、すぐに絶頂に達した。



呼吸が荒い朱里を、そのまま残し俺は立ち上がった。



「聡…、どこ行くの…?」



「ん?シャワー浴びてくるだけだよ」



起き上がった朱里にそう言って、また背中を向けた。
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