好きだったよ、ずっと。【完】
「ん、お前顔真っ赤。もしかして体も熱くなってたりしてー」



ククッと笑う、聡。



「そっ、そんなことあるわけないじゃないっ!!」



「えー、そうかな?もう濡れてんじゃないの?」



ニヤリと笑った聡は、わたしの太腿に手を這わせた。



「やっ!!」



自分でも驚くくらい大きな声で、抵抗した。



「やっぱり、な」



「え…?」



聡の言葉に、目を合わせた。



「朱里は昨日どうかしてたんだって。好きでもない男に触られたら拒否るのは、当然のことだろ?」



当然…。



普通に考えれば…、そうだよね。
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