好きだったよ、ずっと。【完】
「いらっしゃいませー。お一人様ですか?」



「いや、あとからもう一人来るんで」



「かしこまりました。では、お好きな席へどうぞ」



俺は、喫茶店に来た。



昨日、璃香に「付き合えない」と言われ、立ち尽くしてる俺を置いて璃香は去って行ってしまった。



でもあの答えだけじゃ納得できなくて、俺は璃香を呼び出した。



意外にも璃香は、「分かった、行くよ」と言ってくれた。



朝の10時。



ここの喫茶店は、昔からよく通っていた。



マスターとバイトの子だかけしか、従業員はいない。



バイトの子は、結構コロコロ変わる。



別にマスターが怖いからとかじゃない。



とにかくここの店は暇なんだ。
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