sweet wolf
狼たちの危い関係
直樹と教室に帰った。
一限は既に終わり、休憩中の教室からはがやがやと生徒の話し声が聞こえていた。
陸斗の仲間の不良たちは、相変わらず後ろの席で下品な笑い声を上げていた。
だが、あたしの姿を見つけた瞬間、一斉に口をつぐむ。
彼らだけでない。
いじめっ子の女子たちも、真面目な男子たちも、ただ黙ってあたしを見ていた。
相変わらず、敵意だけは感じる。
あたしに聞こえないように、ひそひそ悪口を言う声も聞こえる。
犯人が春樹でないのなら……
この行動が、本心からの行動なら……
あたしは、あまりに多くの人に嫌われている。
あたしは、正真正銘の嫌われ者だ。
胸がズキズキ痛んだ。